今月(9/5~9/22)の展示は、
1974年~1982年にかけて発売されていたゲイ雑誌
「アドン」と「MLMW・ムルム」展を行います。
「アドン」は、
海外のゲイ情報を積極的に紹介する
というコンセプトで作られたゲイ雑誌で、
男の人生を生きいきとさせる雑誌として
1974年の5月に創刊されました。
当時はセックスライフ以外の
同性愛者のため情報が不足していた時代。
編集責任者の南定四郎氏は、
そんな同性愛者のための情報誌をつくりたいと決意し、
様々な人の力を借りて創刊した。
「アドン」は、当時のゲイ・カルチャーを代表する雑誌として、
多くのファンを魅了してきました。
「MLMW・ムルム」は、
ゲイカルチャーをビジュアルに紹介する
コンセプトで作られたゲイ雑誌で、
時代を先取りしたオシャレなゲイ雑誌として
1977年の7月に創刊されました。
当時、銀座のある本屋さんで、
アメリカの”アフターダーク”という芸術関係の雑誌が売っていた。
その本が置いてある棚の前で、後ろに手を組んで立っていると、
人がやってきて、後ろに組んだ手に触れてくる・・・
そして、振り向いて相手を確認・・・
相手がOkなら、本屋を出て行く・・・という、
他のゲイと知り合うためのハッテンサインがありました。
編集責任者の南定四郎氏は、
日本には”アフターダーク”のように
芸術関係・演劇・バレエ・コンサートなど
英語が分からなくても、写真を見るだけで理解できる
ビジュアライズされた情報誌がまだないと知り、
日本にもそういう雑誌をつくりたいと思ったことが、
「MLMW・ムルム」創刊のキッカケだったそうだ。
主に「MLMW・ムルム」は、
芸術関係の情報をビジュアルに紹介するべく、
自らロサンゼルスやサンフランシスコに赴いて、現場を取材し、
現地の情報を仕入れて積極的に日本に紹介していた。
そんな南定四郎氏の想いが詰まった
伝説のゲイ雑誌「アドン」と「MLMW・ムルム」。
そんな70年代を振り返ってみませんか?
「アドン」・「MLMW・ムルム」展では、
「アドン」創刊号を含む31冊と
「MLMW・ムルム」創刊号を含む28冊の計59冊を
コミュニティセンターmabuiに展示します。
ご来場お待ちしています。